詩篇

第一巻 第1篇から第41篇
第二巻 第42篇から第72篇
第三巻 第73篇から第89篇
第四巻 第90篇から第106篇
第五巻 第107篇から第150篇

「黙想の記録作り」
=詩篇を詩として読んでみる=
「智恵子は東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ。・・・」で始まる高村光太郎の詩集『智恵子抄』の「あどけない話」を読まれたことがあるでしょう。元々画家志望であった智恵子は24年間夫光太郎に献身的に尽くします。しかし、夢見ていた芸術家一家とは程遠い生活に次第に疲れ心身ともに病気に苛まれるようになります。こんな背景を知らずにこの詩を読むと、智恵子をなんと我儘な女性なんだと思えてくるのです。文学の「ぶ」の字も知らないド素人が詩を味わう時に最小限必要なのがこの「背景を知る」ということなのです。
一般的に私達は詩の文言の一部分を切り取って座右の銘とするようなことはしませんよね。詩の全体から醸し出される雰囲気を味わうことを常としていませんか?

私自身の以前の詩篇の読み方は、座右の銘となる短いフレーズを探し当てる事に始終してきました。その為意味不明理解不能な個所は飛ばし読み。ですから詩篇は異常に早く読めた訳です。笑。これでは詩編の匂いを嗅ぐだけで詩編を食した事にならないわけです。
今回の黙想では時間を掛けてでも一篇ずつ以下の点に気をつけて黙想しています。
第一に注目語句を探すことです。その一篇に多用されている語句や固有名詞に拘ってみました。作者が強調している事柄が把握できるようになりました。他言語や言語のヘブル語が持つ多様な意味を調べるのにはBlue Letter Bibleが役に立ちます。
第二にその個所が書かれた歴史的地理的背景を可能な限り調べてみることです。これは大事です。ピックアップだけの読み方ではまるっきり検討違いの黙想になってしまうからです。検索エンジンを使って調べました。諸先生方のサイトに行き当たることが多くとても参考になりました。
第三に自分の現状生活に適応してみることです。不思議と今置かれた環境や状況が意味することが黙想している個所と合致することが多々あります。様々な指針を得ることができます。

Posted by sakaihc